「自分の土俵で相撲をとる」
最近仕事をするうえで、一番大事にしていることです。
これを大事にするようになってから、仕事に対する心持ちがガラッと変わりました。楽しく、そして自信もつくようになったのです。
自分の土俵って?
自分が好きでかつ得意なこと。その範囲のことを「自分の土俵」と呼んでいます。
スポーツもそうですし、歴史に出てくる戦もそうですが、敵地(アウェイ)で戦うよりも、自分の陣地(ホーム)で戦うほうが勝つ確率が上がります。
仕事で考えるならば、自分の不得意な方法で戦うよりも、自分の得意な方法で戦ったほうがうまくいく可能性が上がるわけです。
当たり前といえば、当たり前のことかもしれませんね。
けれど、盲点になりがちなのが、本当は自分の中に得意分野があるのにもかかわらず、それをうまく活かせないことが往々にしてあるのです。
そもそも得意分野ということすら気づいていなかったり。
異動による苦悩の日々
私はもともと、WEBディレクターとして、WEBデザイン会社で働いていました。倒産という転機が訪れ、今の会社に転職をしたのです。
今の会社でもWEBデザイン関連の仕事をしていたのですが、5年前にシステムサイドに異動になりました。
傍から見ると、WEB開発の仕事だからあまり変わらないって思われるんですが、中身は全くの別物です。DBやプログラムにネットワーク。今まで経験したことのない専門家の人たちの中で働くことになったのです。
そこから苦悩が始まりました。
まったく好きになれなかったんです。しかも、トラブルが起これば、休日でも夜中でもまったなしで対応をする必要があるし、システムの細かい開発手法に頭を悩ませていました。
さすがに5年という月日が経ち慣れてはきましたし、おかげさまでマネージャーというポジションをいただきそれなりに仕事ができるようになってきたのですが、
苦手意識は払拭できませんでした。部下は専門家の精鋭ぞろい。自分の知識・経験があまりにもなさすぎて、いつも自分に自信が持てなかったのです。自信が持てないところから起因し、どうしても後ろ向きになる毎日でした。
自分の土俵に気づいた
そんな日々を送る中で、会社とは違う人たちと関わるようになりました。自分をなんとかして変えたいって背水の陣のような心境でした。
会社とは違う世界の人たちと接すると、おもしろい気づきがありました。
自分が当たり前にやっていたことが、実はとても大きな強みだって気づけたんです。
たとえば、情報を整理する力は自分の中では仕事で自然と身についてきたものだし、当たり前と思っていたけれど、実はそれは場所を変えれば驚かれるほどのスキルだっていうことを。
さらに、心を許せる人たちと接する中で、描くことが好きだし、少しは他の人よりもうまく描けることに気づいたんです。
まとめることと描くことが自分の土俵ということに気づけたんです。
自分の土俵で相撲をとってみた
自分の土俵に気づけたけれど、すぐに仕事には活かせませんでした。
描くといっても、イラストを描く機会がそもそもないんですよね、システムの仕事では。
自分の土俵を知ってから一年が経ち、その中でも紙に文字や図・イラストを使ってまとめることに大いなる喜びを感じるし、友人からは変態性(才能の種)と言われるようになったのです。
毎日、音声を文字や図・イラストをつかい、アウトプットをしているのですが、その内容は誰でもできるものではないってことに友人からのコメントで気づけたんです。
仕事では、管理職としてシステム開発のフローをつくったり、プロジェクトマネジメントとしてとりまとめをするのですが、その中で可視化するという仕事は意外とあったりするんです。
今までは、なんとなくExcelに表を書いたり、なんとなくテンプレートのような感じで見よう見まねでつくってみたりしていたんですが、
あるとき、思い切って、紙で自分の思うことをペンを走らせて書いてみたんです。
すると、その作業そのものが面白いですし、どんどんアイデアが広がるし、それを紙にまとめると、同僚からは驚かれることが増えたんです。「えっ?これを作ったの?」という具合に。
それから仕事がとても楽しくなりました。
そして、意外と会社で課題となっていたのが、可視化されていないことが原因で起こるトラブルが多いということ。トラブルでなくとも、様々な不満因子がモヤモヤとあふれていたんです。
そういった問題も、
自分の土俵で可視化してみたところ、様々な問題がクリアになっていったのです。
あなたは自分の好きなことでかつ得意なことで仕事をしていますか?
もしできていなかったとしても、どうにかしてつなげることができないか考えてみてくださいね。そして、自分が知らないだけで実は得意なことって眠っていることもありますので、探ることをおすすめします。
それでは、今日も楽しみましょう!